挙式の準備



(3) 招待客の人選
 挙式・披露宴の招待は新しい門出を祝う式であるので、出来れば多くの方に出席してもらうのがよいが、会場や予算の都合で人数を限定しなければならない。招待客の人選にあたっては、会場のスペース、予算などの関係で限定される。まず、新郎・新婦を中心に、二人が世話になっており、これからも世話になるであろう人たちを筆頭に、次いでかって世話になった人というように決めていく。たとえば恩師、仲のよい友人、職場の先輩や同僚、それに親戚などから選ぶことになる。神前や仏前結婚の場合、挙式は近親者だけが出席し、披露宴には大勢の客を招くが、キリスト式結婚式では、挙式の参列者を多くし、披露宴には逆に少数の人を招く場合がある。招待客の人数は、人員の予定数に合わせて、新郎側と新婦側が同数になるようにしているが、双方の交際範囲により、多少の差が出ることがある。そこで双方で話しあいが必要となる。一般には男性側は少し多くてもよいとされている。招待客は主賓として、日頃世話になっている上司や両親の関係の方を選ぶ。また恩師や以前の職場の上司、遠方から出席していただく方などには、前もって電話で都合をうかがい、出席の場合には、航空機や新幹線の切符を送ることが望ましい。

(4)招待状の印刷と発送
 招待状の印刷は、出来あがるまで普通10日間、新郎・新婦の家紋を入れると2週間から20日間程度かかるため、遅くても挙式の2ヵ月前には注文し、先方からの返事を式当日の1カ月前に頂くようにする。招待状の宛名の敬称は「様」とし、夫婦揃って招待する場合には連名にするか、夫の名前の脇に、「同令夫人」と記す。なお、主賓の方には遠方の場合を除いて、直接持参するのが正式である。なお媒酌人は主催者にあたるので、招待状を渡すのでなく、招待状とその送り先を報告するという形となる。

@招待状を書くときの心得
◎招待状の宛名は毛筆で書き、墨は薄くならないようにする。
◎招待状を両家の親の連名で出す場合、新郎の父・新婦の父の順とする。
 (養子縁組の場合には反対になる)
◎招待状には返信用のはがきを同封し、出欠の返事をもらう日限を明記する。

A披露宴招待状の見本

◎一般的文例(差出人新郎新婦父母、媒酌人名あり)
謹啓 ご尊家様にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます
さてこのたびOOOO様ご媒酌によりまして
(新郎父名)O男(新郎名)
(新婦父名)O女(新婦名)
両名の婚約相整い結婚式を挙げることになりました
つきましては幾久しくご懇情を賜りたくご披露かたがた粗餐を差し上げたいと存じますので、ご多用中誠に恐縮でございますがなにとぞ、ご光臨の栄を賜りますようご案内申し上げます                                                敬具
               記
 日時  月 日( )披露宴 午  時 分
 場所  OOOO

平成 年 月 吉日
                新郎父氏名
               新婦父氏名
          様


◎本人用文例(差出人本人、媒酌人名あり)
護啓 ご尊家様にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます
さてこのたびOOOO様ご媒酌によりまして結婚式を挙げることになりました
つきましては幾久しくご懇情を賜りたくご披露かたがたささやかな宴をご用意申し上げましたのでお忙しいところまことに恐縮でございますがどうぞご出席下さいますようご案内申し上げます                                           敬具
              記
 日時  月 日( ) 披露宴 午  時 分
 場所  OOOO

平成 年 月 吉日
               新郎氏名
               新婦氏名
          様
*招待状には挙式時間の入っているものがあります

(5)式当日に必要な係
 結婚式・披露宴では、新郎、新婦はメイン・テーブルに着席していなければならないので、式運営に当たる世話役や司会者、受付係、案内係、配車係、写真係などをあらかじめ依頼する場合がある。世話役への依頼は、挙式の一ヵ月前、おそくとも十日ぐらい前までには行い、事前に打ち合わせをしておく。受付係、写真係など、式の当日世話になった人たちへのお礼は、現金でもかまわないが、友人や知人などへは記念品でもよい。

@ 世話役
 世話役は、式全体について釆配をふるう役で、親族のなかから選ぶのが好ましい。なるべく、両家の内情を知っている人で、会計も安心してまかせられるような人に依頼する。

A 司会者
  司会者は、披露宴の指揮をとり、会場のムードをまとめる役である。
  条件として、新郎、新婦の双方、または一方と親しい人で、テーブルスピーチの経験もあり、人前に立ってもあがらない人がよい。
新郎側から
  男性、新婦側から女性を選び、二人がペアで司会をする例もある。現在ではプロの司会者に依頼することが多い。

B受付係
  受付係は、出来れば出席者の顔ぶれにくわしく、よい印象を与える人を両家それぞれから選ぶことが望ましい。人数は二人は必要で、若い女性を加えて華やかな雰囲気をかもし出すようにしたい。

C配車係
  式場にも駐車場係はいるが、やはり、両家から一人ずつ配車係を出し、駐車場の案内やお開きのときのタクシーの手配を行う。

D写真係
  失敗を防ぐために二人以上に依頼、大切な場面は複数で撮影する。



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